2mを超える恵まれた体格と大学時代に身につけた3ポイントシュートを武器にインサイドでは身体を張ったディフェンスやリバウンド、アウトサイドにでると高確率でシュートを決めて活躍する井上宗一郎選手。
高校時代からアンダーカテゴリーの日本代表に呼ばれ、全国大会でも優勝を経験するなど活躍していた井上選手でしたが、外国籍選手とポジションを争うBリーグの所属チームでは出場機会にあまり恵まれていませんでした。
しかしトム・ホーバス体制となった日本代表では昨年A代表デビューを飾り、チームの勝利に貢献し活躍を続けています。
井上選手が日本代表になるまでの経歴について紹介していきます。
目次
井上宗一郎のプロフィール
身長:201cm
体重:105kg
生年月日:1999年5月7日
出身地:東京
ポジション:PF
経歴:福岡大学附属大濠高等学校→ライジングゼファー福岡(高校3年時、特別指定選手)→筑波大学→三遠ネオフェニックス(大学3年時、特別指定選手)→サンロッカーズ渋谷(2021‐22~2022‐23)
井上選手は中学時代に強豪、梅丘中学に入学し頭角を現してきました。
当時から身長が高く、アンダーカテゴリーの日本代表にはU16、18、22に選出されています。
中学3年生のときには身長が2m近くありました。
井上選手のお父さん、お母さんはバスケットのプレイ経験はありませんでしたが、試合はよく見にきてくれて高校のときには東京から福岡まで応援に駆けつけてくれたそうです。
バスケットを始めたきっかけは?小学校の頃の身長は?
5歳までは北海道の札幌で育っています。
その後、東京の杉並区に引っ越した井上選手でしたが、小学校に入るときに再び引っ越して世田谷区の世田谷区立弦巻小学校に入学しています。
小学校1年生のときには身長が143cmあったそうです。
小学1年生にして小学5年生の平均身長よりも高いことになります。
身長が高い人は子供のときから高い傾向がありますが、小学1年生で143cmとは凄いですね。
井上選手は小学2年生のときにテニスを始め、小学3年生のときにはサッカーを始めています。
どちらもそんなに熱中したわけではなく、小学4年生のときに友達からバスケに誘われて、世田谷区にある桜スポーツ少年団に入部しました。
小学校6年生のときには身長が183cmになり、父親の身長を追い越したそうです。
中学校は強豪、梅丘中学校!全国大会に出場!
親の教育方針で小学校5年生のときから早稲田アカデミーという塾に通っていて穎明館中学校を受験した井上選手。
しかし不合格となってしまい、世田谷区立梅丘中学校に進学しています。
ミニバスのときはあまり強いチームではなく、地区で勝てるかどうかというくらいのレベルでしたが、梅丘中学校は全国大会に出場するほどの強豪です。
同級生にはBリーグで活躍する相原アレクサンダー学選手や2つ上の先輩には寺嶋良選手がいます。
中学2年生のときには転校生としてNBAで活躍する八村塁選手の弟である阿蓮選手が転校してきました。
同じクラスになってその時から仲が良かったそうです。
井上選手の1つ上の代が3年生のときには、全中ベスト4に入っています。
井上選手が3年生のときにも全中に出場して結果はベスト8でした。
3年生のときの全中では予選リーグ、決勝トーナメントともにBリーグで活躍する大倉颯太選手がいた布水中学校に敗れてしまいました。
高校は名門、福岡大学附属大濠高校に入学!
大濠高校での成績は?
福岡大学附属大濠高校は、プロ選手を多数輩出している高校バスケットボール界の強豪です。
井上選手が1年生のときには、プロで活躍する牧選手、増田選手、中村選手がいました。
1学年上の先輩には日本代表の西田選手や高校卒業後スラムダンク奨学金制度を利用して留学し、現在はBリーグで活躍する鍵冨選手がいます。
井上選手の後輩には1学年下に、中田選手や土屋選手、浅井選手がいて2学年下には入学後即戦力となった横地選手や木林選手がいました。
将来が期待されていたタレントがそろう大濠高校でしたが、井上選手が1年生のときのインターハイは北陸高校に76対85でウインターカップは中部第一に80対82で敗れて春、夏ともに初戦敗退という結果に終わってしまいました。
2年生のときのインターハイは桐光学園に86対97で敗れて初戦敗退。
ウインターカップは1回戦で美濃加茂に84対62で勝ちましたが、北陸に83対86で敗れて2回戦敗退という結果に終わりました。
3年生のときのインターハイは1回戦で実践学園に83対57、2回戦で県立長崎西に108対53、3回戦で東山に67対48、準々決勝で中部大学第一に65対49、準決勝で帝京長岡に89対87、決勝は明成に61対60で勝ち、3年ぶり4回目の優勝を果たしています。
ウインターカップは明成高校にリベンジされ、72対79で敗れて準優勝に終わりました。
初戦となった2回戦の日本航空に93対74、3回戦の北陸学院に76対70、準々決勝の県立厚木東に98対65、準決勝の福岡第一に61対58で勝ち上がりました。
高校のときのプレイスタイルは?
現在は3ポイントシュートを得意としている井上選手ですが、高校時代は3Pシュートをほとんど打つことがありませんでした。
3Pシュートを含めてアウトサイドでのプレイを練習し始めたのが高校生の終盤のときで大学に入ってから今のようにアウトサイドでプレイするスタイルを身につけていったとのことです。
高校のときはインサイドで懸命に身体を張って留学生にマッチアップしてインサイドの柱としてチームを支えていました。
リバウンド、ディフェンスといったプレイで留学生相手にも引けをとらない活躍は大濠高校にとって必要不可欠なものでした。
高校3年のときにライジングゼファー福岡に特別指定選手として加入!
高校3年生の冬のウインターカップが終わって大濠高校から筑波大学に進学する間の期間にBリーグのライジングゼファー福岡で特別指定選手としてプレイしています。
特別指定選手としてプレイしたライジング福岡では11試合に途中出場し、1試合平均3分40秒の出場で平均1.3得点、0.9リバウンドを記録しています。
筑波大学へ進学!
井上選手は強豪筑波大学でも1年生のときから試合に出場し活躍しています。
大学1年のときのインカレは4位でした。
また1年生のときにU22の日本代表に選出されています。
大学2年生のときにはインカレで優勝しています。
3年生のときのインカレは準優勝して、大学3年生のときのシーズンが終わった後に三遠ネオフェニックスに特別指定選手として加入しました。
特別指定選手として加入した三遠ネオフェニックスでは14試合に出場して、1試合平均9分11秒のプレイタイムを獲得し、1.7得点1.5リバウンドを記録しています。
怪我にも苦しんだ大学最後のシーズンではインカレの成績は3位でした。
Bリーグのサンロッカーズ渋谷に入団!
井上選手は、大学卒業後にサンロッカーズ渋谷にプロ選手として加入しました。
これまではCのポジションをやっていた井上選手でしたが、Bリーグに加入後にPFのポジションでプレイするようになっています。
サンロッカーズ渋谷での1年目のシーズンは18試合の出場で、1試合平均4分47秒のプレイタイムを獲得し1.2得点、0.5リバウンドを記録しています。
2年目のシーズンは42試合の出場(スタート1試合)で1試合平均1.7得点、0.8リバウンドというスタッツを残しています。
井上選手のポジションは外国籍選手とのポジション争いとなってしまうためなかなか出場時間を獲得することができませんでした。
プロ選手としてのBリーグデビュー戦は2022年1月26日の京都ハンナリーズ戦で約20分間の出場で3ポイントシュート3/7、FT2/2の11得点、2リバウンド、1アシストというスタッツを残しました。
デビュー戦となったこの試合が出場時間、得点ともにBリーグでの自身のキャリアハイとなっています。
2022‐23シーズンをもって契約満了となった井上選手でしたが、B2 の越谷アルファーズへの移籍が決まりました。
来シーズンは越谷アルファーズという新しいチームでB1昇格を目指してプレイするとことになります。
B1のサンロッカーズ渋谷では出場時間があまりもらえませんでしたが、越谷では出場時間をのばして、スタッツ面でのキャリアハイ更新も期待したいところです。
どのような活躍を見せてくれるのか今後が楽しみです。
日本代表デビューはいつ?
井上選手はFIBAバスケットボールワールドカップ2023アジア地区予選、Windows3から日本代表に選出されています。
7月1日のオーストラリア戦で代表デビューを飾り、オーストラリア戦は約11分のプレイタイムをもらいましたが無得点に終わりました。
しかし3日に行われたチャイニーズ・タイペイ戦では19分出場して3本の3ポイントシュートを含む14得点、6リバウンド、2ブロックと活躍しました。
その後も出場時間をコンスタントに獲得してスターターとしてプレイすることもあり、結果を残しています。
まとめ
育成年代から将来を期待されてきた井上選手。
所属チームでは出場時間にあまり恵まれない井上選手ですが、トム・ホーバス体制となった日本代表で、2mを超える体格と得意の3ポイントシュートを武器に結果を残してきました。
今夏に開催される日本代表に選出されるのか、また来シーズンはB2越谷アルファーズでプレイすることが決まりました。
今後の日本代表、Bリーグでの活躍が楽しみですね。