バスケットボールというスポーツにおいて身長の高さというのは攻守において大きなアドバンテージとなります。
NBAといったトップリーグでは身長が2メートルを超える選手たちがたくさんいます。
では大きな選手たちに囲まれた環境で身長の低いプレイヤーは試合にでて活躍することができるのでしょうか。
身長の低い選手はトップレベルになればなるほどディフェンスにおいて厳しいものがありますが、試合で活躍している選手はたくさんいます。
身長が低いというというハンデはオフェンスよりもディフェンスで大きなものになります。
しかし、ディフェンスでの高さという弱点を豊富な運動量や圧倒的な敏捷性、スキルという面で補い、チームに貢献することができれば試合に出て活躍することはできます。
この記事では身長の低いプレイヤーがディフェンスでチームに貢献するために取り組むべきことを紹介します。
目次
身長が低いことでうけるデメリット
まず、身長の低いプレイヤーがディフェンスでチームに貢献するために取り組むべきことを紹介する前に身長が低いことで受けるデメリットについて説明していきます。
バスケットボールにおいて身長が低いことで、どうしてもディフェンスにおいて圧倒的に不利になります。
パスは上から通されますし、シュートはディフェンスの手の上から余裕をもって打たれます。
ジャンプ力が高かったとしてもフェイクには引っかかりやすくなります。
身長が低いと体重も身長の高い選手よりも軽い傾向があるので、パワーで押し込まれて簡単なシュートを許してしまうケースもあります。
身長が低いことでオフェンスに狙われることが多くなり、一人でオフェンスに対応できずに味方のヘルプを必要とすることも増えるでしょう。
そうなると味方の負担が大きくなります。
ディフェンスのときのマイナス面を圧倒的なオフェンスでの貢献を示し打ち消す、またはディフェンスでは平面での動きでプレッシャーをかけ、スティールや記録に残らない部分で貢献する。
このようなことができなければ試合に出場することは難しくなります。
これから高さの不利を少しでも覆すために身長が低い選手が取り組むべきディフェンスについて紹介していきます。
身長が低い選手がディフェンスで取り組むべきこと
身長が低い選手がディフェンスで取り組むべきことをこの記事では5つ紹介します。
以下にまとめてみました。
- オフェンスがボールをおろしたところを狙う
- ドライブからのピックアップを狙う
- オフェンスの背後からヘルプディフェンス
- フルコートからプレッシャーをかけて時間を使わせる
- オフェンスのポストアップなどのパワープレイには技術で対抗する
最初の1つ目と2つ目は床から近い高さを必要としない場所での勝負になるので身長の低い選手にアドバンテージがあります。
3つ目は素早く相手に気づかれずに近づくことがポイントになります。一瞬で距離を詰める敏捷性と自分のマークマンから離れる選択をする判断力が必要です。
4つ目はほかの選手より運動量が必要となりますが、身長が低いという不利を少しでも覆すためにも行うべきことになります。
5つ目はパワーで向かってくる相手に有効なスキルです。
それぞれ解説していきます。
オフェンスがボールをおろしたところを狙う
1つ目はオフェンスがボールをおろしたところを狙うことです。
とくに身長の低いプレイヤーはオフェンスがボールをおろしたら手を出す意識を常にもっておくようにしましょう。
オフェンスがボールを高く上げている場合は届かないかもしれませんが、リバウンド時にビッグマンがボールを下した瞬間やシュートの時のディップの瞬間などボールが自分が届く位置にあるときには積極的に手を出してプレッシャーをかけてスティールを狙っていくことが大切です。
ドライブからのピックアップを狙う
2つ目はドライブからのピックアップを狙うことです。
身長が低ければ地面との距離が最も近いことになります。床に転がったボールや床の近くではねる低いボールには最もはやく触れるチャンスがあります。
味方がマークしているオフェンスがドライブしてリングにアタックしてくるときに、オフェンスがドリブルをやめてボールをピックアップしようとする瞬間やピックアップ後を狙って手を出してボールを奪いましょう。
また身長の高いプレイヤーは普通にドリブルしていると、ドリブルは必然的に高くなります。
隙があれば、ボールが手から離れた瞬間を狙ってふところに入り込み、ボールをスティールすることを常に狙っておいてください。
オフェンスの背後からヘルプディフェンス
3つ目はオフェンスの背後からプレッシャーをかけることです。
これは2つ目と同じように味方のディフェンスを助ける動きになります。
オフェンスの視野に入っていない背後から忍び寄り、ターンしてきたところやオフェンスが見えていないところから手を出してボールをスティールしましょう。
ディフェンスに気づかれずに一瞬で距離を詰めることがポイントなので、敏捷性が必要になります。
ディフェンスの視野に入っていないことを確認したら素早く距離を詰めましょう。
オフェンスに気づかれた場合は、すぐに自分のマークマンに戻ります。
またディフェンスの視野に入っていないか、こちらを警戒しているかどうかを相手の動きをみて判断しして、自分のマークマンから離れる選択ができるのか自身でしっかり見極めることが大切です。
フルコートからプレッシャーをかけて時間を使わせる
4つ目はフルコートからプレッシャーをかけて時間を使わせることです。
バスケットボールにおいてオフェンスの攻撃できる時間は24秒です。
フロントコートからプレッシャーをかけてできるだけバックコートで使える時間を少なくすること、簡単にオフェンスにハーフコートバスケットをやらせないことが重要です。
身長の低い選手にとってトランジションで走られる、ハーフコートバスケットでミスマッチを突かれると守るのが厳しくなります。
なるべくボール運びに時間をかけさせて、ポイントガードに思うようにゲームを作らせないように、リズムよくプレーさせないようにしましょう。
フロントコートからプレッシャーをかけてあわよくばスティール、8秒ルールで相手のターンオーバーを誘発できれば最高です。
オフェンスのポストアップなどのパワープレイには技術で対抗する
5つ目はオフェンスのポストアップなどのパワープレイには技術で対抗することです。
パワープレイでオフェンスが押し込んできたときに技術で対抗することでミスを誘うことができます。
オフェンスは身長の低い選手に対して自身の高さを活かして、パワープレイをおこないディフェンスを押し込んで攻めてくることが多くなります。
そんなときにはディフェンスは何度かオフェンスの押し込みに対抗するように身体を張って対抗します。
オフェンスがさらに力を入れて押し込みにきたときにディフェンスは押し込みに対抗せずに身体をすっと引きます。
するとオフェンスはバランスを崩し、ミスにつながる場合があります。
感覚的には押し相撲という遊びと一緒なので、やったことがあるひとはわかりやすいと思います。
オフェンスとの駆け引きを楽しんで、日ごろの練習、遊びのなかで身につけるとよいと思います。
このスキルは非常に効果的なので身長の低い選手はぜひ身につけておきたいですね。
身長が低い選手が参考にするとよいおすすめのプレイヤー
最後に身長の低いプレイヤーが参考にしてほしいおすすめ選手を紹介します。
現在、NBAのサンズでプレイをしているクリス・ポールです。
ポイントガードの選手で身長は183センチといわれていて、NBAの選手の中ではかなり低いほうです。
しかし高いバスケットボールIQを活かしたプレイでディフェンスでも貢献します。
オフェンスが嫌がることを熟知しているので、オフェンスが最も嫌がるタイミングで仕掛けたり、相手の動きを読んで先回りしたりすることが得意です。
オフェンスとの駆け引きがうまいので、身長の低い選手にはぜひ見てほしい選手になります。
まとめ
身長の低い選手にとっては、床までの距離は誰よりも近いので、上では勝負できなくても下では優位性があります。
ディフェンスではありませんが、ルーズボールにいち早く飛び込むことも大切です。
身長が低いからといってあきらめたり、悲観しすぎることはありません。
オフェンスもいつもと何十センチも身長が低いプレイヤーを相手にすることに戸惑うかもしれませんし、やりづらさを感じるかもしれません。
自分の弱点と真摯に向き合って、自分の手で、努力でどうにかできること、変えられることにフォーカスして練習してできることを増やしていきましょう。
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