バスケをしている方は、プッシュクロスって言葉を聞いたことがありますか。
プッシュクロスとは、クロスオーバードリブルの一種です。
ボールをプッシュ(押し出す)するようにしてクロスオーバーをするのでプッシュクロスと呼ばれます。
加速してドリブルしているときにスピードをなるべく落とさず、ドリブルを切り返してディフェンスを振り切りたいときに効果的なドリブルスキルです。
この記事では、
- プッシュクロスとはどのようなドリブルスキルなのか
- プッシュクロスの基本のやり方とコツ
について解説していきます。
ドリブルスキルを増やして、試合でさらなる活躍を目指している方はぜひ読んでみてください。
目次
プッシュクロスとは?
プッシュクロスとは?
プッシュクロスとは、身体の前をボールを押し出すようにして移動させて入れかえるドリブルスキルです。
ボールの下側をもって手のひらが返ってしまうとダブルドリブルをとられてしまいます。
ダブルドリブルに注意して正しいフォームでドリブルできるようにしましょう。
プッシュクロスとクロスオーバーの違い
クロスオーバーとプッシュクロスではドリブルを突き出す角度やボールの移動方向に少し違いがあります。
クロスオーバーは、ボールをできるだけ低く鋭く横方向や後ろ方向へボールが滑るようについていくと思います。
しかしプッシュクロスは、自分の腰の前あたりを通して横や前方向へ向かって地面に突き刺すようについていきます。
またプッシュクロスは、間髪入れずに切り返してリングへドライブすることができることと肩を入れて身体でボールを守りながらボールを持ちかえられることが大きな特徴です。
プッシュクロスを効果的に使うシチュエーション
それではプッシュクロスを使う主なシチュエーションについて紹介します。
ここではプッシュクロスを効果的に利用できるシチュエーションを5つ挙げてみました。
なおオンボールスクリーンとリジェクトというバスケ用語の意味は以下の通りです。
オンボールスクリーン
ボールを持っていない選手がボールを持っている選手のディフェンスにスクリーンをかけるプレイ
リジェクト
スクリーンを使う選手が、自分をマークするディフェンスにセットされたスクリーンを使わないで、逆の動きをしてディフェンスを抜くこと
- 速攻時に加速した勢いのまま素早くディフェンスを抜き去りたいとき
- オンボールスクリーンからスクリーナーとディフェンスの間を抜くとき
- オンボールスクリーンからリジェクトしてドライブするとき
- ディフェンスとの距離が比較的離れていて勢いをつけて仕掛けられるとき
- ドリブルシュートフェイクからディフェンスをつりだしてドライブするとき
上記に挙げたこと以外でも、効果的に使う方法はいくつかあります。
スピードに自信がある選手はプッシュクロス後にベースライン側を狙ってドライブするのも効果的です。
プッシュクロスは、上手く利用できればディフェンスの意表をつきやすい、加速しやすいという特徴があるので、プッシュクロス後にディフェンスとのギャップを作りやすいです。
なので、プッシュクロス後に急激にストップしてシュートといったプレイとも相性がいいです。
様々なプレイと組み合わせて使えるドリブルスキルなので、ぜひマスターしておきたいですね。
プッシュクロスの基本
それではここからはプッシュクロスの基本的なやり方、注意点といったことをお伝えしていきます。
プッシュクロスは比較的簡単なドリブルスキルだと思いますが、注意しておくべきことがいくつかあります。
しっかりと確認して練習してみましょう。
基本的なやり方
まずは、プッシュクロスのやり方について説明していきます。
はじめにドリブルをつきながら、腰を落としてドライブスタンスをとってボールを持っているほうの足へ体重を乗せます。
このときにボールがある側の肩甲骨を寄せて、肘を引いてボールをポケットへ入れておきましょう。
この構えのときにしっかりと体重を乗せてディフェンスに体重を乗せたほうへドライブがくると思わせることが大切です。
次はボールを持っていない方の足を小さく前へ踏み込み重心を移動させると同時にプッシュクロスをしてボールがあったほうの足を大きく踏み込みます。
最初に構えたときにボールがないほうの足が前に出ていた場合は、プッシュクロスするときに足を小さく踏み込む必要はありません。
ボールを持っているほうの足を前にだしていた場合は小さく前へ踏み込みましょう。
プッシュクロスするときは、ボールを押し出すように身体の前を通して、なるべく自分の身体の外側でボールを突くようにしましょう。
またプッシュクロスした後は足と肩を入れてボールを守るようにしましょう。
プッシュクロスをするときの注意点
プッシュクロスをするときの注意点は2つです。
1つ目はディフェンスの距離を考えて仕掛けることです。
ディフェンスの距離が近すぎる状態でプッシュクロスをしてしまうとディフェンスの手がかかる場合があります。
どのくらいのスペースがあればできるのか間合いを考えましょう。
2つ目はダブルドリブルに注意することです。
身体の前を通してドリブルするときには、ボールの半分から上を持つようにして上側へ手首を返さないようにしましょう。
ボールをもつ手のひらが上を向いてしまうとボールを持ったと判断され、ダブルドリブルになってしまいます。
プッシュクロスのコツ
最後にプッシュクロスのコツについて紹介します。
プッシュクロスのコツは2つあります。
- プッシュクロスする前のディフェンスとの駆け引きを工夫する
- プッシュクロス後に身体を入れてボールを守る
プッシュクロスする前のディフェンスとの駆け引きを工夫する
1つ目はプッシュクロスする前のディフェンスとの駆け引きを工夫することです。
プッシュクロスは一瞬で切り返してスピードに乗ってドライブできるところが強みです。
なのでいかにディフェンスの隙を作って逆をつけるかが大切になります。
スクリーンを利用するためにスクリーナーを待つと見せかけてディフェンスを油断させリングにドライブ。
ドリブルしながらパスの受け手を探すふりをして突然プッシュクロスからドライブ。
このようなディフェンスの意表を突く工夫が大切です。
またインサイドアウトなどのドリブルやステップと組み合わせて行うこともポイントです。
プッシュクロス後に身体を入れてボールを守る
プッシュクロスはボールがある側の足を大きく踏み出すと同時に肩を入れながらボールをついて身体でボールを守ることが大切です。
プッシュクロスするときにボールを押し出すようにして、なるべくボールを身体の外側でバウンドさせること、身体を入れることによってディフェンスからスティールされにくくなります。
ディフェンスの手が届かないようにしてボールを守りましょう。
まとめ
この記事では、プッシュクロスとはどのようなドリブルスキルなのか、プッシュクロスの基本のやり方やコツについて解説してきました。
プッシュクロスは、一瞬で切り返してスピードに乗ってドライブできるところが大きな特徴であり、様々なかたちに応用して使うことができます。
スピードに自信がある選手や速攻でスピードに乗ったままディフェンスを簡単に抜くドリブルスキルを習得したい人にはおすすめの技です。
またプッシュクロスは、速攻のシチュエーションだけではなく、さまざまな状況で効果的に使えます。
- 速攻時に加速した勢いのまま素早くディフェンスを抜き去りたいとき
- オンボールスクリーンからスクリーナーとディフェンスの間を抜くとき
- オンボールスクリーンからリジェクトしてドライブするとき
- ディフェンスとの距離が比較的離れていて勢いをつけて仕掛けられるとき
- ドリブルシュートフェイクからディフェンスをつりだしてドライブするとき
プッシュクロスは、あまり難しいドリブルスキルではないので、バスケ初心者の方もぜひ練習してみてください。
プッシュクロスを身につけることができればプレイの幅も広がり、バスケットがもっと楽しくプレイできるでしょう。