レッグスルーをすると、
- ボールが足に当たる
- ボールをファンブルしてしまう
- スムーズに前に進めない
といった悩みをもっている方もいるかと思います。
足が短いから足に当たってしまう、だからレッグスルーは自分にはできない。
そのように考える方もいるようですが、そんなことはありません。
練習すればだれでも簡単にできるドリブルスキルです。
この記事では、
- レッグスルーができない理由
- レッグスルーとクロスオーバーの違い
- レッグスルーの練習方法とコツ
について解説していきます。
ぜひ最後まで読んでいただき、レッグスルーの練習にいかしてみてください。
目次
レッグスルーとは?
レッグスルーとは自分の足と足(股)の間を通して、持ち手を変更したり方向転換したりするときに使われるドリブルスキルの1つです。
初心者の方には難しいといわれる技術ですが、トップレベルの試合ではレッグスルーが効果的に使われています。
レッグスルーを効果的に使えることで様々なプレイとつなげることができるので、ぜひマスターしておきたいドリブルスキルのひとつです。
レッグスルーはいつ使うの?
レッグスルーを使う状況についてまとめてみました。
- ドリブルしながらボールを持ちかえたいとき
- ドリブル、ドライブ中に方向転換したいとき
- 1対1で仕掛けるためにディフェンスと駆け引きするとき
一般的に使われるのが多いのは、ドリブル中にボールを持ち替えるときです。
ディフェンスの手があってクロスオーバーが安易にできないときに使います。
1歩前にだした足のところを通すことでディフェンスがボールを触りずらいスペースを確保できた状態で持ちかえることができます。
バスケ上級者は、レッグスルーを急激なストップと組み合わせて効果的に使って、シュートチャンスを生み出したり方向転換してドライブしたりします。
また1対1で仕掛けるためにクロスオーバーやバックビハインドなどのドリブルと組み合わせて使って、ディフェンスを揺さぶるときにも使います。
ミニバス選手でもレッグスルーできる?
ミニバス選手でもレッグスルーはできるのでしょうか。
ミニバス選手でもレッグスルーができる人はたくさんいます。
足が短いからボールを通すスペースが狭くて、よく足にボールが当たってしまうという方もいるかもしれません。
しかし小学生くらいであれば、ボール1個分が通れるスペースは確保できると思います。
スタンスを見直してみてミニバス選手もレッグスルーができるように練習していきましょう。
レッグスルーができない理由
これからレッグスルーができない原因について紹介していきます。
レッグスルーができない人は、
- ボールを突く位置が悪い
- ボールを突く角度が悪い
- ボールを突く方向が悪い
- ボールを触る位置が床から離れている
この4つを見直してみるといいかと思います。
ボールを突く位置が悪い
レッグスルーするときに、ボールを通す足の真下もしくは少し外側の床にボールを突くようにしましょう。
これが足の内側についてしまうと自分の足に当たってしまったり、ボールをとりにくくなったりします。
ボールを左から右へレッグスルーするのなら、左手が右足の内ももを触るところまで持ってくるようにしましょう。
ボールを突く角度が悪い
ドリブルを床に対してどのくらいの角度でついたらどのくらいの角度で返ってくるのか練習して感覚をつかんでいくことが大切です。
自分の姿勢が低いときは床に対してドリブルを突く角度を小さくすること、姿勢が高いときには角度を大きくすることでボールを受け取りやすくなります。
角度を小さくするというのは横方向からつく、角度を大きくするというのは上方向からドリブルをつくというイメージです。
最後にドリブルの跳ね返りの感覚をつかみやすいようにするためにアドバイスです。
慣れないうちは姿勢は一定でおこなうようにしましょう。
高い姿勢からドリブルをついているのにレッグスルーをしたあとに低い姿勢になってボールをとろうとすると難しくなります。
重心の前後の動きが大きくなってしまうため、なかなか感覚を身につけられません。
高い姿勢でやるときはボールの跳ね返りをつけるようにして高い姿勢でレッグスルー。
低い姿勢でやるときはボールの跳ね返りを小さくして低い姿勢でレッグスルー。
このようにして練習していくようにすることで感覚をつかみやすくなります。
ボールを突く方向が悪い
ボールを突く方向は身体のほうへ向かうようにつくようにしましょう。
このようにつくことで、ディフェンスから遠ざかるようにボールは動き、自分身体で守ることができてボールに触られるリスクが少なくなります。
またオフェンスとしてもボールをコントロールしやすくなって次の動きにつなげやすくなります。
ボールを触る位置が床から離れている
レッグスルーをしてボールを入れ替えるときにボールに触れる位置が床から離れていると、ボールをコントロールすることが難しくなります。
ファンブルしやすくなることに加えて、ディフェンスにもスティールされやすくなります。
左から右へレッグスルーする場合、ボールを受け取る右手は右足の外側に触れるくらい近くに持ってきましょう。
レッグスルーとクロスオーバーの違い
次はレッグスルーとクロスオーバーの違いについて解説していきます。
レッグスルーとクロスオーバーはどちらも方向転換をする、ボールを持ちかえるための技です。
ではどのような違いがあるのでしょうか。
ここでは3つの違いについて紹介します。
- ボールを移動する場所
- ディフェンスとの距離
- 加速のしやすさ
ボールを移動する場所
レッグスルーとクロスオーバーの違いはボールを移動する場所です。
クロスオーバーは身体の前でつくのでディフェンスの手に邪魔される可能性は高くなります。
レッグスルーのほうが身体に近いところでつくのでディフェンスに触られるというリスクは低くなります。
ディフェンスとの距離
レッグスルーとクロスオーバーの違いは、スタンスの違いによるディフェンスとの距離、スペースにあります。
クロスオーバーは身体の前でつくので足を縦に開いてドリブルをつき続けることはできません。
クロスオーバーをするときは両足を横にそろえるかどちらかの足を少し前に出してつくため、クロスオーバーを繰り返すことはあまりみられません。
しかしレッグスルーは股の間でつくので肩でボールを守ることができるので、どちらかの足を前に出して縦あし(ドライブ姿勢)で構えてボールを突き続けることができます。
レッグスルーを繰り返してディフェンスの状況を見ながら駆け引きができます。
また足を縦に構えることができることで、自分が使える範囲が縦に長くなります。
これによりステップバックなどの後ろのスペースを使うスキルと相性がよくなります。
加速のしやすさ
加速のしやすさはクロスオーバーのほうが優れていると思います。
ディフェンスの逆を突発的について仕掛けるときや簡単な揺さぶりから逆をとって一気にスピードに乗ってドライブすることに向いています。
レッグスルーとは違い横方向へ大きくディフェンスを揺さぶることができるので、スピードのあるプレイヤーに向いているドリブルスキルの1つだと思います。
レッグスルーの練習方法とコツ
バスケ初心者がレッグスルーができるようになるためには、練習をいくつかのステップに分解して基本を少しずつマスターしていくことが大切です。
ミニバス選手のレッグスルーに苦戦している姿やバスケ初心者の方のレッグスルーは難しいという声を見聞きすることはよくあります。
ただ難しいスキルも分解して練習していけば少しずつできるようになります。
レッグスルーの基本を少しずつできるようになって、試合で使えるレベルまで練習していきましょう。
①フロントチェンジの練習
まずは、フロントチェンジができるようになりましょう。
これができないとなおさらレッグスルーはできません。
フロントチェンジを身体の前でなく、股の下でおこなったものがレッグスルーです。
よってフロントチェンジができていない状態で、レッグスルーの練習をしても時間がかかるだけでなかなかできるようにはなりません。
フロントチェンジが正しくできるようになれば、フロントチェンジを股の下でおこなえばいいだけなのでレッグスルーは意外とすんなりできるようになります。
②ボールを股の下に通して身体の正面でキャッチする練習
フロントチェンンジができるようになったら、次のステップに移ります。
いきなりレッグスルーを連続でするのではなく、まずは股の下を通して身体の正面でボールをキャッチしてみてください。
右から左にレッグスルーする場合は左足を左斜め前に出してパワーポジションを取ります。
足の間を通して正面でキャッチしましょう。
これを何度も繰り返して練習して、ボールを突きだす角度、ボールが床から跳ね返ってくる角度を感覚で覚えましょう。
練習するときはこの記事内の「レッグスルーができない理由」のところで説明した4つのことを意識してください。
- ボールを突く位置
- ボールを突く角度
- ボールを突く方向
- ボールを触る位置
③レッグスルーからドライブの練習
ボールを股の下を通してキャッチするのがスムーズに難なくおこなえるようになったら、つぎはレッグスルーからドライブの練習をしてみましょう。
②と同じようにボールを股の下をくぐらせたらボールを前に突き出して、足を前に踏み出してドライブしましょう。
ここでポイントなのは自分のほうへボールを突くことができているか、ボールを前に突き出すときにボールの上側ではなく側面近くを手でつかめているかです。
ボールの側面近くをつかむためには床から跳ね返ってきたボールをすぐにさわって肩甲骨を引いて肘を身体の後ろ側に引き寄せてボールの勢いを吸収することがポイントです。
クロスオーバーもレッグスルーもバックビハインドもすべて同じですが、ボールはなるべく早くさわりボールに触れたらすぐに肩甲骨を引いて、腕を引き上げてボールの勢いを吸収することが大切です。
これらができるようになるとファンブルなどのミスも少なくなってレッグスルーからドライブができるようになります。
レッグスルーの練習でおすすめしない練習
レッグスルーの練習でおすすめしない練習を2つ紹介します。
この2つの練習に共通しているところは、レッグスルーするときに足を自分の身体の前に一直線上に出してしまうことです。
これは試合では決してみられない動きです。
試合で使わない動きを練習時間に費やすのはあまり得策ではありません。
足を前に出して歩きながら、レッグスルーを繰り返す練習
自分の身体の真正面に足を出して、レッグスルーを繰り返すことはディフェンスがいるので試合中に行うことはできません。
もしこの練習を行うのなら、踏み出す足は身体の斜め前方にするようにして、レッグスルーやクロスオーバーなどのドリブルと組み合わせて行うといいでしょう。
その場で縦に足を入れかえながらレッグスルーを繰り返す練習
ドリブル中に足を入れ替えたりステップを踏むことはドリブルするうえでとても大切なことです。
これも前に出す足を身体の真正面ではなく、斜め前方に出すようにしてその他の工夫を取り入れれば、とてもいい練習になるかと思います。
まとめ:レッグスルーができるようになって試合で活躍しよう!
この記事ではレッグスルーができないという方に向けてレッグスルーができるようになるための練習方法などについて解説してきました。
レッグスルーができるようにするために練習で意識しておくポイントは以下の4つでした。
- ボールを突く位置
- ボールを突く角度
- ボールを突く方向
- ボールを触る位置
また初心者がレッグスルーを早くできるようにするためのポイントは分解して練習することだとお伝えしてきました。
それはまずはフロントチェンジの練習、次にボールを股の下に通して身体の正面でキャッチする練習、最後はレッグスルーからドライブの練習をすることでしたね。
気を付けるポイントを意識しながら、この3ステップを練習していくことでレッグスルーができるようになると思います。
ひとつずつ確認しながら練習していきましょう。